こちらにまとめました

放置しっぱなしのジオシティーのページがあったのですが、今回こちらにまとめることにしました。 たまーに、訪れてくれる人がいる闘病記とグリーンノウ探訪です。 闘病記は27年前にスキルス胃がんで手術したときの記録。 グリーンノウ探訪は、ボストン夫人の…

『藤原氏』

藤原氏―権力中枢の一族 (中公新書)作者: 倉本一宏出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2017/12/20メディア: 新書この商品を含むブログ (6件) を見る 藤原氏の先祖は天児屋根命とされているが、これは記紀、天孫降臨神話などの形成と軌を一にしたもので、そ…

こちらにまとめました

放置しっぱなしのジオシティーのページがあったのですが、今回こちらにまとめることにしました。 たまーに、訪れてくれる人がいる闘病記とグリーンノウ探訪です。 闘病記は25年前にスキルス胃がんで手術したときの記録。 グリーンノウ探訪は、ボストン夫人の…

『子どもたちの階級闘争』

子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から作者: ブレイディみかこ出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2017/04/19メディア: 単行本この商品を含むブログ (19件) を見る 非常に面白かった。 イギリスでは、まずサッチャー政権の新自由主義…

『遠いうた』

徳川伯爵夫人の七十五年 遠いうた (文春文庫)作者: 徳川元子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/01/07メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 6回この商品を含むブログ (8件) を見る 大変面白かった。 「駿河台下から渋谷行きの市電で通うことになりました。…

『これがすべてを変える下』 

これがすべてを変える――資本主義VS.気候変動(下)作者: ナオミ・クライン,幾島幸子,荒井雅子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2017/08/31メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る断片的なメモ。地球工学の信望者たちは、もしアフリカを救うために…

『これがすべてを変える上』これがすべてを変える――資本主義VS.気候変動(上)作者: ナオミ・クライン,幾島幸子,荒井雅子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2017/08/31メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る

前著『ショックドクトリン』で惨事便乗型資本主義を知った。その時は震災前だったため「アメリカって所は恐ろしいとこだ」という素朴な感想だったのだけれど、それが震災後日本でも行われていくのを目の当たりにした。そして、今度は資本主義vs気候変動。 …

『ブロンテ姉妹の抽斗』

*『ブロンテ姉妹の抽斗』ブロンテ三姉妹の抽斗―物語を作ったものたち作者: デボララッツ,Deborah Lutz,松尾恭子出版社/メーカー: 柏書房発売日: 2016/12/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る9つの物から姉妹を語る。 本 『嵐が丘』の冒頭…

『反知性主義』

反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体 (新潮選書)作者: 森本あんり出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2015/02/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (35件) を見る 反知性主義という言葉をよく聞く。なんとなく無知を恥じない、「馬鹿でもいいんだ主…

『深読みシェイクスピア』

深読みシェイクスピア (新潮文庫)作者: 松岡和子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/04/28メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る 大変面白かった。シェイクピア個人全訳をされている松岡さんが翻訳をする過程で発見したことを語っている。 「ハ…

『蘇我氏の古代』

蘇我氏の古代 (岩波新書)作者: 吉村武彦出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2015/12/19メディア: 新書この商品を含むブログ (9件) を見る蘇我氏関連の本を続けて読んだので、印象に残ったのは蘇我氏以外のことになってしまった。六世紀頃、氏(うじ)が生まれ…

歴史のなかの大地動乱

歴史のなかの大地動乱――奈良・平安の地震と天皇 (岩波新書)作者: 保立道久出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/08/22メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (6件) を見る2011年の東日本大震災を契機に書かれた本。あの時に貞観地震(著者…

 誰がネロとパトラッシュを殺すのか――日本人が知らないフランダースの犬

誰がネロとパトラッシュを殺すのか――日本人が知らないフランダースの犬作者: ディディエ・ヴォルカールト,アン・ヴァン・ディーンデレン,塩ア香織出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2015/12/11メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (8件) を…

『世界の辺境とハードボイルド室町時代』

大変刺激的で面白い本だった。読みたい本がいっぱいできてしまった。 「辺境」とは、まずはソマリ、それからミャンマーなど。 法があるからと言って機能しているとは限らない。 関所は山賊。今でもインドなどは夜間のみの施設?料金所がある。 足軽は略奪集…

『世界の辺境とハードボイルド室町時代』

世界の辺境とハードボイルド室町時代作者: 高野秀行,清水克行出版社/メーカー: 集英社インターナショナル発売日: 2015/08/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (15件) を見る

『母宮 貞明皇后とその時代』

母宮貞明皇后とその時代―三笠宮両殿下が語る思い出 (中公文庫)作者: 工藤美代子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2010/07/23メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログを見る三笠宮夫妻からの聞き書き。 プロイセンの勝利を目にして、…

『弥勒の来た道』

弥勒の来た道 (NHKブックス)作者: 立川武蔵出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2015/03/27メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (5件) を見る弥勒、如来であり、菩薩であり、56億7千万年後にやってくるメシアであり、さまざまな顔を持つ弥…

『石の虚塔』

石の虚塔: 発見と捏造、考古学に憑かれた男たち作者: 上原善広出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2014/08/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (16件) を見る非常におもしろかった。旧石器捏造事件を起こした藤村(現在は妻の姓)を筆者が訪ねるところから…

『皇后考』

皇后考作者: 原武史出版社/メーカー: 講談社発売日: 2015/02/05メディア: 単行本この商品を含むブログ (14件) を見る明治期に意図的に初代天皇として取り上げられるまで、神武天皇は民間ではさほど重んじられていなかった。対して、神功皇后は彼女を祀る神社…

『「イスラーム国」の脅威とイラク』

*『「イスラーム国」の脅威とイラク』「イスラーム国」の脅威とイラク作者: 酒井啓子,山尾大,吉岡明子,?岡豊,保坂修司,松永泰行出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2014/12/26メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (2件) を見るメモも取らず…

「ハムレット」ニナガワ×シェイクスピアレジェンド

http://hpot.jp/stage/hamlet同じ蜷川のネクストシアター版の印象が鮮烈で、今後「ハムレット」を見る時にはあの舞台を前提として見ることになると思い知った。 ネクストシアターのは、「尼寺へ行け!」のところで、こまどり姉妹が闖入してきて「幸せになり…

『翻訳がつくる日本語』

翻訳がつくる日本語: ヒロインは「女ことば」を話し続ける作者: 中村桃子出版社/メーカー: 白澤社発売日: 2013/08/05メディア: 単行本この商品を含むブログを見るフィクションの女性登場人物や外国女性のインタビューなどで使われる「〜わ」「〜よ」「〜だわ…

『恋する物語のホモセクシュアリティ』

恋する物語のホモセクシュアリティ―宮廷社会と権力作者: 木村朗子出版社/メーカー: 青土社発売日: 2008/03メディア: 単行本 クリック: 23回この商品を含むブログ (3件) を見る『源氏物語』以降の王朝物語は、源氏の模倣、あるいは時代の退廃などを言われるこ…

『イザベラ・バードの東北紀行』

イザベラ・バードの東北紀行[会津・置賜篇]: 『日本奥地紀行』を歩く作者: 赤坂憲雄出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2014/05/22メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 明治11年、戊辰戦争から10年、西南戦争から1年である時期に、日本を旅…

『評伝 紫式部』

評伝紫式部―世俗執着と出家願望 (いずみ昴そうしょ)作者: 増田繁夫出版社/メーカー: 和泉書院発売日: 2014/05メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る かなりじっくり細かいところまで書かれた評伝。紫式部の人生自体は他の本で読んでいるので、…

舞台「わたしを離さないで」

蜷川幸雄演出。 正直それほど期待しないで見た。主役たちが舞台の人ではないし、あの作品を舞台に刷るのはちょっと無理があった、と言う評も見たので。そして、何より、原作をそれほど評価していなかったから。 どうしてもSFとしての穴が気になってしまっ…

『学歴・階級・軍隊』

学歴・階級・軍隊―高学歴兵士たちの憂鬱な日常 (中公新書)作者: 高田里惠子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2008/07/01メディア: 新書購入: 4人 クリック: 133回この商品を含むブログ (44件) を見るすごく面白かった。 1943年12月、旧制中学以上…

「地獄でなぜ悪い」

すっげーおもしろかった。 すごくとか非常にとかではなく「すっげー」。 正視できないところも結構あって、血やら首やらが飛ぶところもまあそうなんだけど、やっぱり「キスシーン」がつらかった。リアルに痛い。テイストも世評もまるで違うけれど、これは哄…

「風立ちぬ」

*「風立ちぬ」予想以上におもしろかったし、涙したところもあった。 だけど、最後の菜穂子にかかわる2シーンで、全体の印象まで悪くなってしまった。 見終わった直後は、「よかった」「しかしまあずいぶん都合のいい妻だよなあ」というほぼ拮抗した感想で、…

『源氏物語の結婚』

源氏物語の結婚 - 平安朝の婚姻制度と恋愛譚 (中公新書)作者: 工藤重矩出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/03/23メディア: 新書購入: 3人 クリック: 7回この商品を含むブログ (6件) を見る面白かった。 これまで、平安時代は「一夫多妻制だった」と…