『窓際OLトホホな朝ウフフの夜』

斉藤由香著。
窓際OL トホホな朝ウフフの夜
著者は斎藤茂吉の孫にして北杜夫のお嬢さん。
サントリーの健康食品を扱う部門で、マカという「精力剤」のキャンペーンをやっているらしい。
職場のいろいろな話や、マカを求める作家や編集者の話もおもしろいのだけれど、やっぱり北杜夫の話が一番おもしろかった。
躁鬱症って本当なんですね。いやすさまじい。躁状態の時には株にはまってしまうよう。手数料のことなど考えずに、1円上がったら売る、などをして、ついには破産してしまった。躁になると頭がのぼせるからぬれタオルを頭に巻いて電話をかけまくるらしい。
最近再び躁になったときには、株の資金を作るために蔵書のみならず自分の生原稿までうっぱらって奥さんを泣かせたという。
大変だなあ。
また、自分一人で鰻の並の出前を取り、またたまに家族の分も取ったときには、真剣に見比べて一番厚いのを取ったという祖父斎藤茂吉
正月に獅子舞の時は、頭をかんでもらうと頭がよくなる、ということで子どもそっちのけで自分ばかり何度もかませたという。
恐るべし。斉藤家。
すでに続編も出ているようなので、読んでみたいと思います。