2007-01-01から1年間の記事一覧

「君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956」

【1956年の“ハンガリー動乱”と、その数週間後に起きたオリンピックでの“メルボルンの流血戦”という2つの史実を背景に、歴史と政治に翻弄されながらも最後まで自由を求めて闘った若者たちの愛と悲劇の物語をエモーショナルに綴るヒューマン・ストーリー。監…

『プラハの憂鬱』

プラハの憂鬱―素顔の東ヨーロッパ (1979年) (講談社現代新書)作者: 左能典代出版社/メーカー: 講談社発売日: 1979/10メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見る*1193661776 1976年から1年間、当時の東欧をまわった記録。 そのころは、各国はいま…

『浮世の画家』

浮世の画家 (中公文庫)作者: カズオイシグロ,Kazuo Ishiguro,飛田茂雄出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1992/04メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (4件) を見る作品の内容に触れています。ご注意ください。 「日の名残り」(映画しか見て…

『わたしを離さないで』

わたしを離さないで作者: カズオイシグロ出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/04/22メディア: 単行本購入: 10人 クリック: 568回この商品を含むブログ (547件) を見る静かな、本当に静かな物語だった。巻末の柴田元幸の解説にあるように「入念に構成され…

Harry Potter and the Deathly Hallows (Harry Potter 7)(US)作者: J.K.Rowling,Mary GrandPre出版社/メーカー: Arthur A. Levine Books発売日: 2007/07/21メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (66件) を見る

うん。おもしろかった。 あとからいろいろ気づく欠点や、いそぎすぎたところなんかはあるんだけど、第1巻の願望充足的な話からよくここまで持ってきたと思います(何様だ?自分) 第1巻は、みんなにいじめられてる僕だけど、本当はすごい奴で、有名で勇敢…

小説十八史略(一) (講談社文庫)作者: 陳舜臣出版社/メーカー: 講談社発売日: 1992/01/08メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 24回この商品を含むブログ (32件) を見る

陳舜臣著。 二度目の挑戦で完読。 おもしろいんだけど、図書館で借りているのでちょっとした拍子で中断してしまうと、それきりになってしまう。今回も半年以上の中断期間を挟んで、でも、何とか読み終わった。 しかし、すでにほとんど忘れている。 三国志の…

王朝貴族の悪だくみ―清少納言、危機一髪作者: 繁田信一出版社/メーカー: 柏書房発売日: 2007/04/01メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (11件) を見る 

前著『殴り合う貴族たち』と同じく藤原実資の日記『小右記』などが元ネタ。 前著の方が、登場する人物がメジャーだったのでおもしろかった。道長の子供とかね。 それに対してこちらは、主に受領たちをメインにしたエピソードが語られている。 地方に赴任した…

モネ大回顧展

国立新美術館にはじめていきました。 本当に展示室がべたーっと並んでいる構造なのね。 感想は、「うーん……」というもの。 もちろんモネの絵はとてもよかったんだけど、展示の仕方が今ひとつ意図が分からなかった。見に行く前に、職場の、以前絵の先生をして…

『嵐が丘』

E・ブロンテ著 鴻巣友希子訳。鴻巣さんのエッセイを読んで、この新訳を呼んでみようと思いました。 『嵐が丘』を読むのは3回目。中学時代に河出の緑色の文学全集で読んだものの、ほとんど訳が分からず楽しめず。それから、ブロンテ姉妹のふるさとハワース…

『嵐が丘』

嵐が丘 (新潮文庫)作者: エミリー・ブロンテ,鴻巣友季子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/06/28メディア: ペーパーバック購入: 5人 クリック: 25回この商品を含むブログ (135件) を見る

赤朽葉家の伝説作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2006/12/28メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 148回この商品を含むブログ (506件) を見る

桜庭一樹表紙裏から転載。(してあるブログからさらに孫引き) 「辺境の人」に置き去られた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財をなした旧家赤朽葉家に望まれて輿入れし、赤朽葉家の千里眼奥様と呼ばれることになる。これが、わたしの祖…

『明日なき身』

岡田睦著。明日なき身作者: 岡田睦出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/12/11メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (7件) を見るなんでこれを読んだかというと、図書館のホームページ、新刊案内のリストを見て「恩…

『風が強く吹いている』

三浦しをん著。風が強く吹いている作者: 三浦しをん出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/09/21メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 342回この商品を含むブログ (399件) を見る すごくおもしろかった。 最後の方は涙も出た。 だけど、ちょっと引っかかった…

「コリオレイナス」

彩の国さいたま芸術劇場にて。 複雑な話なので詳しくはhttp://www.saf.or.jp/p_calendar/geijyutu/2007/p0123.html]こちら。結局大衆は「衆愚」なのか。そんなことを考えさせられた。 コリオレイナス(マーシアス)の高慢にも、もちろん不快感を覚えた。 民…

「007 カジノ・ロワイヤル」

ジェームズ・ボンドの007としての初仕事。とのことだったので、昔が舞台なのかなと思ったのですが、ばりばりの現代でした。その辺、007の世界は自由ですね。 男性はほとんどみんな好きなのに、女性はそれほどでも、という映画に「寅さん」「釣り馬鹿」…

「硫黄島からの手紙」

わたしにとって硫黄島は、折口信夫の弟子であり、養子でもあった折口(藤井)春洋が戦死した所、だった。 洞窟、残された日記や手紙、ほぼ全滅、そんな言葉から、硫黄島はすごく小さくて洞窟があるだけの無人島のようなイメージを持っていた。 よく考えてみ…