2005-01-01から1年間の記事一覧

2005年の読書

今年読んだ本。 221冊。他に英語の本が5冊。 数えてみたら、久々に200冊を越えていた。これは図書館のリクエストをネットで出来るようになったのが大きいと思う。次々予約して、来た順に読む。 自転車操業というか、図書館リクエストの無間地獄という…

『異形の王権』

網野善彦著。 途中でかなり長い間中断していたので、かなり忘れてしまった。 タイトルにひかれて読んだのだけれど、「王権」については最後の最後の論文のみで、「異形」と言われるものを広く扱っている。その中で、特に「聖」から「賤」へ変わっていったも…

『はじめからの数学1 幾何学 空間と形の言語』

ジョン・タバク著。 難しかった…… ほとんど理解できませんでした。これで高校生向けなの? 自分があまりに文系人間で、高校時代、数学も、いいとは言えないまでも、それなりな点数(5段階で3〜4,たまに2)くらい取っていたのに、みんな忘れてしまって、…

『「民族浄化」を裁く 旧ユーゴ戦犯法廷の現場から』

多谷千香子著。 個人的テーマの一つユーゴスラヴィア本。 旧ユーゴの戦犯法廷に、日本人の、しかも女性の判事がいたとは全く知らなかった。 旧ユーゴの戦争の中でも、彼女があつかったボスニア紛争についてページが割かれている。 ドイツが勝手に承認したク…

『シャングリ・ラ』

池上永一著。 おもしろい! おもしろい! ものすごいスケールの話。 ストーリーは複雑なので、上のリンクからアマゾンに飛んでください。 あまりにスーパーな國子より、美邦の方がすきだな。しかしあれ以後善意であっても彼女に嘘をつくとものすごく悲惨な死…

「Harry Potter and the Half-Blood Prince」

J.K.Rowling 著Harry Potter and the Half-Blood Prince (Harry Potter 6) (US)作者: J. K. Rowling,Mary GrandPre出版社/メーカー: Arthur a Levine発売日: 2005/07/16メディア: ハードカバー クリック: 4回この商品を含むブログ (105件) を見る大きい本で…

『ファストフードが世界を食いつくす』

エリック・シュローサー著 最初は、ある種のサクセスストーリーから始まる。マクドナルドなどのの創始者たちだ。ハンバーガーを作るのに、工場のラインの方式を取り入れたのだ。つまり、一人は一つの工程しかこなさない。これで、ファストフード店に熟練者は…

『イラクの戦場で学んだこと』

岸谷美穂著 著者は国際基督教大学を卒業後、NGOで働きたいと思っていた。しかし、NGOは、大学卒をほとんど取らず、修士の資格が必要。それで大学院入試のための論文を書いてみようとするが、具体的な像を自分の中で持っていなかったのでいいものが書け…

『コレデオシマイ』

角川春樹事務所の編集者が山田風太郎にインタビューした聞き書き。 たまたま図書館から借りてきていて、読み終わったばかりだった。 「角川と言えば、いい辞書を出しているね」 「角川は角川でも、うちは角川春樹事務所です」 なんていうやりとりが、妙にお…

 NHK教育テレビ ETV特集「山田風太郎が見た日本 未公開日記が語る戦後60年」(12月10日放送)

1時間半の番組だったのだけれど、途中まで忘れていて1時間だけ見た。 『戦中派不戦日記』など、戦争時の日記はすでに刊行・公表されているが、これはそれ以後の戦後から日記を書かなくなる(書けなくなる)1993年までの記録。それが、当時の映像と共に…

『弁護側の証人』

小泉喜美子著。 「本プロ」に紹介が続けて載っていたので図書館で予約。 1963年の本だからなんと42年前。だけど、全然古くない。西村京太郎の『殺しの双曲線』が、内容よりも感覚の古さが気になったのと対照的。 大金持ちのどら息子と結婚したストリッ…

『サッカーの国際政治学』

小倉純二著。サッカーの国際政治学 (講談社現代新書)作者: 小倉純二出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/07/21メディア: 新書 クリック: 4回この商品を含むブログ (11件) を見るFIFA理事である小倉氏が、2010年ワールドカップが南アフリカで開催される…

『明治大正翻訳ワンダーランド』

鴻巣友希子著 毎日新聞の書評欄に掲載されていて早速図書館で予約、すぐ読めました。 翻訳をする時、どこかに原語と日本語の間に生まれるきしみのようなものを残しておきたい。その思いは、草創期の翻訳者で「英文如来」とまで言われた森田思軒の時代から、…

『サンカの民と被差別の世界』

五木寛之著 「五木寛之こころの新書 日本人のこころ」というシリーズの1冊らしい。途中、他のシリーズからの引用もあるのだが、この新書がいったい何冊シリーズで、他にどんな本があるのかは、どこにも全く書いてない。何でよ? 読まず嫌い、というか不思議…

ポーラ美術館

火曜、水曜と箱根へ行ってきました。 ポーラ美術館は最近続けて評判を聞いて行ってみたかったところ。特別展にも興味があった。 ポスターにもなった黒田清輝の絵は、本当に綺麗。わたしが男なら、この人を心の人と思い定めて、生身の女には興味がなくなって…

高橋哲也『靖国問題』

憲法九条改悪反対でいわゆる左寄り、しかし神道系の学校に行って神社は好き、という自分にとって「靖国問題」というのは関心の一つだ。 「A級戦犯を含めて死者を追悼する」という考えには、共感するところもあったのだけれど、この本では「靖国神社は死者を…

『夜市』

恒川光太郎『夜市』 2005年度第12回ホラー小説大賞受賞作。 新聞下の広告を見ておもしろそうだったので図書館にリクエスト。早めに頼んだせいか割とすぐ読めました。 以下、宣伝から予見できる以上のことは書いてないですが、未読の人は読まない方がい…

こんな夢を見た2

サッカースタジアムのゴール裏にいる。何故か、ゴール近くのほんの少ししか見えない陰の席。そのあたり一帯が物陰になっている。(2階席の下が壁になっている) 大雨が降ってきたので、陰になってるけど屋根があるところで良かったなあと思う。 アップして…

こんな夢を見た1

ビクトリア時代のある地方の村。女二人に男一人のきょうだい。わたしは妹の目線で見ている。みんなが10代の頃、質素な生活を姉弟仲良く送っている。なぜか外から見ている自分もいて「この男の子は後に有名な音楽家(か画家)になるから、いずれ都に出て行…

「シルクロード カシュガル」

今日はハイビジョンでシルクロードを見る。 現代のカシュガル。 沿海部から来た金持ちの漢族たちが、家の中まで入って来る。そういうツアー、どこでも入れますという旧市街ツアーをやっているのだ。 その中で、ウィグル人の少女は踊りを踊る。その後は、記念…

「ユリばあちゃんの岬」

土曜日にいつもなら「世界不思議発見」を見るところ、そちらは録画してこちらを見る。 知床岬の突端に近い番屋に春から秋の4ヶ月間、たった一人で暮らす藤本ユリさんは79歳。電気もガスも水道も電話も無い、掘っ立て小屋のような番屋に、犬2匹と暮らす。…

「お父さんの恋」

ずっと以前に録画したきり見ていなかったもの。 [出演]堺雅人、星野真里、七瀬なつみ、菊池麻衣子、池田成志、前田吟 [作]中谷まゆみ [演出]板垣恭一 wowowの雑誌に出ていた案内なんてすでに忘れてるし、タイトルから勝手に小津映画のようなクラシック…

『真実の種、うその種』

芝田勝茂『真実の種、うその種』 ドーム郡ものがたり久々の新作、第3弾。ドーム郡ものがたりは中学の時に和田慎二の絵に惹かれて読んだ。 それからはや25年、前2作はほとんど忘れてました。 今回の3作目、うーん、どうなんだろう? テオ、トーマ、リン…

まずは挨拶

これまで本館で細々と更新してきた書評、劇評、映画評ですが、ブログ化することにしました。 これまで通り、本館にはそれぞれのリストがありますので、なにか気になる本などありましたら検索してみてください。 レッズ関連のブログはこれまで通り、ココログ…