2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『盤上の敵』

北村薫著。 妻を人質に取られたテレビ制作者が、妻救出のために、警察を出し抜いて犯人と交渉をする。果たして、妻を無事に取り戻し、しかも犯人を逃さないためには、どのような手を打てばいいのだろうか?という話なんだけれど、チェスに例えるのならば、犯…

『扉は閉ざされたまま』

石持浅海著。 「このミス」2位。 「このミス」2位? べつにつまらなかったとは言わないけれど、「このミス」2位? こうやって書評を書く動機には3つあって、一つはお勉強系の本についての覚え書き。そのほかは、すごくおもしろかったときと、なんだこれ…

『窓際OLトホホな朝ウフフの夜』

斉藤由香著。 著者は斎藤茂吉の孫にして北杜夫のお嬢さん。 サントリーの健康食品を扱う部門で、マカという「精力剤」のキャンペーンをやっているらしい。 職場のいろいろな話や、マカを求める作家や編集者の話もおもしろいのだけれど、やっぱり北杜夫の話が…

『告白』

町田康著 途中でよほどやめてしまおうかと思った。図書館で借りたんだけれど、次の予約も入っているし、とても読み終えられないんじゃないかと。 独特の文体が最初読みにくかったのもあるし、それに(ほとんどの人は承知して読んでいると思うけれど、一応伏…

『妖精が舞い下りる夜』

小川洋子。 『博士の愛した数式』で話題の小川洋子のエッセイ集。‘90年〜‘92年頃のものなので10年以上前、著者30歳前後の頃。 「選ばれた言葉が輪郭を作り、切り捨てられた言葉が空洞を生み出す」 「(ツインピークス」の登場人物はみんな何かが欠け…

『ダ・ヴィンチ・コードの謎を解く』

サイモン・コックス著。 人に借りて読む。 この手の解説書がどれほど出ているかは知らないし、他のは立ち読みすらしていないのだけれど、これは、『ダ・ヴィンチ・コード』のだめなところはだめとはっきり書いているのがいい。事実と違う部分はちゃんとそれ…