「ミュンヘン」

スティーブン・スピルバーグ監督。
なんの予習もしないで見たら、ちょっとわからなかった、というか深読みしすぎてしまったところがあった。主人公アブナーが、いろいろな時に、ミュンヘン事件で人質や犯人たちが死ぬシーンをフラッシュバックで見る、そこがわからなくて、事件の時にもアブナーが居合わせていた。つまり事件自体モサドの陰謀?と深読みしてしまった。
これはつまり、パレスチナ人テロリストたちがやったことと、自分たちがやったことを重ね合わせている、ということなのかな?
途中でKGBやETAに関わる人間を巻き添えで殺してしまったり、まさしく暴力の連鎖。
(しかし、今のパレスチナの状況は、暴力の連鎖と片付けてはいけない。石を投げられた仕返しに、戦車がやってくるのは、決して「暴力の連鎖」ではない。)

こういう映画を見ていると、つくづく小市民として生きていこうと思う。でも、アパートの隣にこういう人が住んでいて、襲撃されたらどうしよう、と頭が暴走してしまうのでした。