『さおだけ屋はなぜ潰れないのか 身近な疑問からはじめる会計学』

山田真哉
さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)
図書館でリクエストしてから待つこと約8か月、ついに来ました。
さすが、おもしろかったです。
最初の「さおだけ屋」と「住宅地の高級フランス料理店」のエピソードは、テレビ「世界一受けたい授業」でも見たことがあるのですが、その時の説明の方がキレがあったように思います。
今回本を読んで感心したエピソードは:

節約は絶対額で考える。
「1000円が500円になるよりも、101万円が100万円になる方が得だ」「1日10円節約するより、1年で1万円節約する方が得だ」
普段はケチに暮らしているくせに、旅行や家電の買い換えでは「滅多にないことだからね〜」と気が大きくなってしまう私は、「非常に赤字になりやすく、経営者に向いていない」そうです。納得です(-_-;)

また、「50人に1人無料!」というキャンペーンは、「100人に2人無料、ということは2%引きと同じだから、たいしたことない」と考えるべきなんだそうです。このキャンペーンは全日空が実際に行ったもので、飛行機では1日に何百人もの当たりが出る。たとえば、1機の定員200人として、1日100便とすれば、200÷50×100=400人が1日に当選し、それを目撃した人が口コミで広める、という効果絶大なキャンペーンであったという。

それから、「儲かったはずの見込み」もそれを逃したならば「チャンスロス」として損失として計算する。

売り上げ高6000千万円、正社員3人の会社の社長が、社員数を聞かれたときに、見栄を張ってバイトも入れて7人と答えた。聞いた方は「1人あたり1000万も稼いでいないのか」とマイナス評価を下してしまった。

6教室開いているA塾が、トップ高校に120人合格させた。一見すごいが、1教室当たり20人の合格。対して1教室のB塾が40人合格させていれば、そちらの方がすごい。また、A塾は去年は5教室だった。1教室増えているのに、合格者にほとんど変化がないのは、塾の力が落ちてきているから。

会計の大原則は、
割り算をして1単位当たりの値を出す。そして比較して力の流れを見る。
ある数値を定期的に押さえる。
状況・立場によって押さえるべき数字は違う。
ポイントを押さえてみる。
だそうだ。

いつまで覚えていられるだろう。。。。