「7年ごとの成長記録 21歳〜家族、そして私〜」

8月18日(金)総合・後10・00〜11・15


 NHKでは、日本各地の子どもたちを7年おきに取材し、彼らの成長と社会の変化を追う番組を制作してきた。14年前、7歳だった子どもたちは今、21歳。今回の番組では、成人し、それぞれの人生を踏み出そうとする彼らの家族への思いに焦点をあてる。父の突然の死をきっかけに、父の跡を継ぐことを決意した歌舞伎役者の息子。「農業では食っていけない」と派遣会社に登録しながら将来を模索する稲作農家の長男。両親が日本になじめず帰国し1人暮らしになってしまった中国残留孤児3世・・・・・・。彼らの家族に対する思いは、7歳、14歳の時とどう変わったのか。彼らの成長と時代の変化をインタビューでつづる。


ビデオに撮っておいたのを今日見る。
子供というのは「屈託がない」ものだ、と思う。
7歳の時にはなかった「屈託」が、14歳、21歳と増えてゆく。

宮城県の米農家の男の子は、7歳の時には
将来跡を継ぐ。いっぱいご飯を食べて、いっぱい米を作る。将来はおとうさんとおかあさんとお嫁さんと子供と住んでいると思う、
と言う。
14歳では、跡を継ぐかどうかは半々となり、
21歳の現在では、派遣の不安定な仕事をしつつ、農繁期には手伝いをしつつ、
跡を継ぐのはあり得ないと語る。

中国残留孤児の祖母を頼って一家で来日した男の子。
7歳の時には、将来は中国へ帰る、と中国語で語る。
14歳の時には、一族郎党みな日本へやってきて、にぎやかな日曜の昼食がある。男の子は、
中国語は話すのはともかく字がよくわからないから、ずっと日本で暮らす、
と言う。
21歳では、すでに両親と弟は中国へ帰国し、親戚も半分は帰国してしまった。
しかし、男の子は一人、アルバイトをしながら大学の夜間部に通う。
最後に将来のことを聞かれた彼は、
たぶん働いていると思う。一人で働いていると思う、
と語る。

将来お婆さんのあとを継いで、自分が住む島との連絡船の船長になる、と言った女の子は、現在島を離れて働いている。島で唯一子供がいる一家としての暮らしは、息が詰まったという。しかし、彼女は、子供を産んで島のお婆さんたちに抱いてもらいたいという。それもなるべく早いうちに。

高校を卒業してすぐ母になった子がいる。
夫は、出産後すぐ東京へ働きに行き、ほとんど会わない。
彼女は、「早く孫が見たい」と笑って言う。


次は28歳、彼らはどのように変わっているのだろうか?