NHKドキュメンタリー「21歳になりました・旧ソ連」

7年ごとの成長記録▽激動の時代を生きる若者たち▽語り・風吹ジュン
21歳になりました・旧ソ連旧ソ連で生まれた子供たちの成長を7年置きに記録したドキュメンタリー。21歳になった子供たちの現在を取材し、それぞれの人生を踏み出した彼らの姿を追う。幼い時期を社会主義体制の下で過ごした彼らは、ソ連の崩壊に伴い社会が急速に変ぼうしていく中で思春期を送った。キルギスの男性は18歳で家の内装を請け負う会社を設立したが、妻と子供を抱え生活は苦しい。もう国が面倒を見てくれた時代とは違うと彼は語る。ロシア正教会の司祭の娘である女性は、国が消費社会の荒波にのみ込まれる中、いまもボルガ河畔の静かな村で神に仕える生活を続けている。

月曜に放送したものを録画して見る。

日本編を見たときにも、大人になるってつらいものだなあと思ったけれど、旧ソ連の子どもたちの厳しさは日本の比ではない。
14歳の時にイスラエルに移民した子供は、今、兵役に就いている。兵役を追えたら、ニュージーランドに移住したいという。平和で静かな国だから。平和に暮らしている人間の方が例外なのだと彼は言う。
シベリアの養護施設にいた子供は、7歳の時の放送後に、養子に迎えたいとの申し出が世界中からあった。14歳の時にはアメリカ人の養子になっていたが、最初の養母には嫌われ、やがて養家を移った。21歳の今は、治安の悪い地域で一人暮らしをしている。自分の暮らしに満足しつつも、自分はロシア人だと語り、いずれはロシアに戻り、最後はロシアの大地に還ると言う。(14歳の時には英語でインタビューを受けていたのに、今回はロシア語だった)
ボルガ河沿岸の村に住む司祭の娘は、11人兄弟の(たぶん)次女。7歳の時にはすでに学校にも行かず家事を担っていて、くちびるをまっすぐに引き結び、大きな目を見開いて「遊びたい……遊びたい」と言う。14歳でも状況は変わらず。21歳の現在が一番明るい顔をしていた。通信制の大学で歴史を学んでいる。かつては「歴史は嫌い。人間はサルから進化した、なんて嘘を言うから」と言っていたのに。結婚相手は、親が決めるものだと言う。
シベリア、バイカル湖のほとりに暮らす女の子は、7歳の時には自分の村に満足していた。見慣れたはずの湖の景色を見て「本当にきれい」と言う。14歳の時には入院中。はっきりとは言っていないが、自殺未遂をしたようだ。21歳の今は、事業に成功した親を持ち、確固たる自信にあふれているように見える。お金は絶対に必要なものだという。そして、22歳にして母になる。

彼女を見て連想したのが、ちょうど読んだばかりの