「崖の上のポニョ」

別に見に行かなくてもいいか、と思ってたんだけど、ある人のブログを見て見たくなった。感想として「怖い!」と書いてある。これまでの作品では選ばなかった道を選んでしまった、とも。
それで、いろいろ予想しつつ見る。
以下、一応伏せ字。
ある意味これは「人魚姫の呪い」かも。5歳で人生決まってしまっていいの?宗助が他の女の子を選んだらポニョは泡になってしまうの? 人間になったポニョが他の男の子を好きになることはないの? あの状況は、本当にポニョを宗助にあげてしまうことでしか解決できなかったの?
なんだかちょっと「いやだなあ」という感想が浮かんでくる。だけど、その後で、二人の結びつきは恋愛でしか成立しないのだろうかと思った。恋愛以外の関係では、強い絆と認めてもらえないんだろうかと。
いつか、大人になった宗助とポニョは、強い結びつきを持ったまま他の異性を選ぶかも知れない。だけど、それでもポニョは泡にはならない。それでいいのではない? そう思ったら、ちょっと心が落ち着いた。
10月1日追記。
ある人のブログを見てした予想というのは、「行きて帰らぬ」物語なのかな、と言うこと。そっち説を採る人もずいぶんいるようだ。ポニョの本名がブリュンヒルデなのもそれを暗示しているのかも。だけど、私はその説はとりません。なぜかというと、それでは「嫌すぎるから」。

手書きにこだわったというおおらかな絵とおおらかな画面、子どもたちの愛らしさは楽しかった。
宮崎監督には、次は、自分自身に制約を課して作品を作って欲しいと思う。しっかりした原作をそのまま話を変えずにアニメ化するとか。(演出はある程度自由にするとしても)一度「作りたいものを作りたいまま作る」というのをやめた方が、いいものが作れるんじゃないかと思うんだけどなあ。倉本聰なんかも、好きなだけ時間(枠)を使ってドラマを作っていい、となってから質が落ちた気がするから。(生意気です、僭越です。わかってます、すみません)