『ショック・ドクトリン』

ショック・ドクトリン〈上〉――惨事便乗型資本主義の正体を暴く作者: ナオミ・クライン,幾島幸子,村上由見子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/09/09メディア: 単行本購入: 13人 クリック: 403回この商品を含むブログ (55件) を見るショック・ドクトリン…

「ハムレット(さいたまネクストシアター)」

それから2週間後、『2012年・蒼白の少年少女たちによる「ハムレット」』を見た。こちらは正味3時間15分という長丁場のノンカットストレートプレイ。 何度「ハムレット」を見てもろくに覚えていない自分は、今になってミュージカル版はノルウェーとのから…

「ハムレット(井上芳雄主演)」

まずは、チェコミュージカルの翻訳、栗山民也演出版。 見終わった時に「いままで見たハムレットで一番よかった!」と思った。 これまで蜷川幸雄演出のを2つ見ていた。市村正親版と藤原竜也版。 結局私はハムレットの性格が嫌いで、「自分が悩んでいるからっ…

『枕草子 表現の論理』

以下は、この本のまとめではなく、個人的に思ったこと。定子の苦境は思った以上だった。無論、兄弟が流刑にあったことや道長らから嫌がらせを受けたことは知っていたけれど、彰子が中宮になるのに伴って皇后に棚上げされるまで公式の入内はできなかったこと…

「源氏物語 千年の謎」

映画館のメンバーカードの期限が来そうだったのでレディースデーに見に行く。 突っ込み所は多々あれど、千円ならば満足です。 なんと言っても土御門邸のセットがすごかった。もう壊しちゃったのかなあ? まだなら残して一般公開して欲しい。 御帳台の中、広…

「ルート99」

さいたまゴールドシアター。 平均年齢70歳を超える劇団。始めて見ました。 なんというか「普通に上手い」。 お一人プロンプターが必要な方がいましたが、それでもその人を使いたい、という思いが伝わるような存在感だったし、他の方々はもう。。。。 他の…

「身毒丸」

藤原竜也の「復活」と「ファイナル」を見て、3回目。さすがにもういいかと思ったんだけれど、新たな藤原竜也誕生の伝説を見られるかも、とチケットをとってしまった。よかった。最後には、喉の奥にかすかな嗚咽があった。(「嗚咽をこらえる」というのよりち…

『平安王朝』

平安王朝 (岩波新書)作者: 保立道久出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1996/11/20メディア: 新書 クリック: 12回この商品を含むブログ (22件) を見る再読平安遷都から平家の滅亡までを、「王の年代記」として描いている。延喜・天暦の治と言われる天皇親政は…

『源氏物語の時代 一条天皇と后たちの物語』

源氏物語の時代―一条天皇と后たちのものがたり (朝日選書 820)作者: 山本淳子出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2007/04/10メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 72回この商品を含むブログ (29件) を見る再読。 帝が、愛すべきではない女を愛しすぎて秩序…

『内親王ものがたり』

内親王ものがたり作者: 岩佐美代子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2003/08/29メディア: 単行本 クリック: 12回この商品を含むブログ (5件) を見る歴史上に現れた内親王を、飛鳥時代の大伯皇女から和宮まで、その生涯と文学的な側面に焦点を当てて描いてい…

『乳房はだれのものか』

乳房はだれのものか―日本中世物語にみる性と権力作者: 木村朗子出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2009/02/06メディア: 単行本 クリック: 42回この商品を含むブログ (8件) を見る第2部と、特に第3部は、基礎知識がほとんどないためか、歯が立たなかった。 第…

『それでも、日本人は「戦争」を選んだ」

それでも、日本人は「戦争」を選んだ作者: 加藤陽子出版社/メーカー: 朝日出版社発売日: 2009/07/29メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 31人 クリック: 501回この商品を含むブログ (215件) を見るメモをとらずに読んだので、印象に残ったところのみ。結…

『エアーズ家の没落』

エアーズ家の没落上 (創元推理文庫)作者: サラ・ウォーターズ,中村有希出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2010/09/18メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 91回この商品を含むブログ (43件) を見るエアーズ家の没落下 (創元推理文庫)作者: サラ・ウォーター…

「借りぐらしのアリエッティ」

絵はきれいだし、美術、ディテールは申し分ない。 ストーリーも、箇条書きにして出せば悪くないと思う。と、ここまではテレビで見た「サマーウォーズ」と同じ感想。そして、「サマーウォーズ」ほどではないが、似たようないらだちを感じた。なんで、このキャ…

「レベッカ」

http://www.tohostage.com/rebecca/index.html帝劇のミュージカル。 ダブルキャストのダンヴァース夫人は涼風真世。『レベッカ』は、原作も映画も中学生のころに触れたきり。それから、英語の勉強にとダイジェストの朗読テープを何年か前に聴いた。かなり『…

『貧者を喰らう国』

貧者を喰らう国 中国格差社会からの警告作者: 阿古智子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/09/26メディア: 単行本 クリック: 29回この商品を含むブログ (8件) を見る第1章 エイズ村の慟哭 90年代に政策として売血が奨励されたらしい。その時の衛生管理…

「ヘンリー6世」

彩の国さいたま芸術劇場のシェイクスピアシリーズ。 全3部作(約9時間のもの)を2部、4幕(約7時間)に再構成してある。見に行く前は、「大丈夫かなあ。辛くなるかも」と思っていた。しかし、ちょっと眠くなったのは1幕の後半だけで、後は舞台に引き込…

『リヴァトン館』

リヴァトン館作者: ケイトモートン,栗原百代出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン発売日: 2009/10/16メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 22回この商品を含むブログ (34件) を見るゆったりとした語り口、たっぷりとしたボリューム。読書の楽しさを…

『恋の蛍』

恋の蛍 山崎富栄と太宰治作者: 松本侑子出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/10/17メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 24回この商品を含むブログ (7件) を見る太宰治と心中した山崎富栄の伝記的小説。 「酒場の女」だの「知能が低い」だの散々いわれてき…

「真田風雲録」

彩の国さいたま芸術劇場にて。 蜷川幸雄演出。公式HPより、あらすじ慶長5年(1600年)、徳川家康の主導権を決定付けた〈天下分け目の戦い〉直後の関ヶ原で、敗軍の若武者と浮浪児たちが出会う。離れ猿の佐助やむささびのお霧、ずく入の清次――彼らこそ、の…

『北政所と淀殿 豊臣家を守ろうとした妻たち』

北政所と淀殿―豊臣家を守ろうとした妻たち (歴史文化ライブラリー)作者: 小和田哲男出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2009/06/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 30回この商品を含むブログ (5件) を見る小和田哲男新刊が出ると必ず(図書館で……)読…

『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』

アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない (Bunshun Paperbacks)作者: 町山智浩出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/10/09メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 165人 クリック: 1,576回この商品を含むブログ (247件) を見るこういう、「アメリ…

『対論・異色昭和史』

対論・異色昭和史 (PHP新書)作者: 鶴見俊輔上坂冬子出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2009/04/15メディア: 新書購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (31件) を見る世には、「右」とか「左」なんていう言い方があって、ご本人はたぶん、違う、と…

『世界無宿の女たち』世界無宿の女たち作者: 大場昇出版社/メーカー: 文藝春秋企画出版部発売日: 2008/06/01メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (1件) を見る

あまりにインパクトのあるタイトルに、図書館の新蔵書リストを見て、すぐ予約をした。第1章 女侠・シベリアお菊 第2章 三大陸を渡り歩いた国際派 第3章 半世紀ぶりに帰国を果たして 第4章 ロシア艦隊の母 第五章 シアトルの娼婦から評論家へ 第五章 オラ…

「マンマ・ミーア!」

ロンドンで舞台を見たのだけれど、映画もとてもよかった。 舞台は、なんといっても客席の沸き方がよかった。白髪のお婆さんと言っていい人が、 立ち上がって踊り出したりしてたから。映画の方は、やっぱり言葉が細かいところまでわかるので、また別の感動が…

『ルポ貧困大国アメリカ』

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)作者: 堤未果出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/01/22メディア: 新書購入: 39人 クリック: 606回この商品を含むブログ (374件) を見る大企業の競争力を高めるため、と導入された新自由主義。それが、アメリカの中間層…

『アフリカ苦悩する大陸』

[rakuten:book:12911389:detail] 著者は、日本滞在歴もある「エコノミスト」の記者。南アフリカを中心に7年間アフリカを取材したという。 なぜ、アフリカは苦悩し続けるのか。 私腹を肥やすことしか考えていない政治家。多少の善意はあっても、能力に欠ける…

「崖の上のポニョ」

別に見に行かなくてもいいか、と思ってたんだけど、ある人のブログを見て見たくなった。感想として「怖い!」と書いてある。これまでの作品では選ばなかった道を選んでしまった、とも。 それで、いろいろ予想しつつ見る。 以下、一応伏せ字。 ある意味これは…

『イスラームから考える』

イスラームから考える作者: 師岡カリーマエルサムニー出版社/メーカー: 白水社発売日: 2008/04/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 27回この商品を含むブログ (15件) を見る『ペルセポリス』に続けて、イスラムシリーズ(?) エジプト人の父と日本人の…

『ペルセポリス』

ペルセポリスI イランの少女マルジ作者: マルジャン・サトラピ,園田恵子出版社/メーカー: バジリコ発売日: 2005/06/13メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 87回この商品を含むブログ (101件) を見るペルセポリスII マルジ、故郷に帰る作者: マルジャン・サ…